みりん風調味料でみりんの代用はできない⁉違いはココだった

コラム

先日うっかり愛用のみりんをきらしてしまった私は、仕方なく夫に買い物を頼んだんですが、買ってきたのはなんと「みりん風調味料」。

私はきちんと夫に伝えなかったことを大反省したあと、急いで「みりん、代用」とググり、無事我が家のみりん危機を乗り切りました。

決してみりん風調味料が悪いわけじゃないんです。

ただみりん風調味料が、みりんと同じ並びに売ってあるからまぎらわしいんです。

ボトルの形状も、中身の色合いもそっくり。

だから私も以前は、みりん風調味料はみりんのお安い代用品だと思ってました。

でも、実はこの2つはぜんぜん違うもの。

その違いを知らないままみりん風調味料をみりんの代用品として使っていると、せっかくの料理がちょっと残念な仕上がりになることも。

レシピ通りに作ったのにイマイチな味付けになってしまったことがあるとしたら、もしかしたら原因は”みりん”かもしれませんよ。

みりん風調味料にみりんの代用はムリ

2つは風味が似ているだけで中身は別物なので、みりん風調味料をみりんの代用品として使うのにはムリがあります。

その理由を知るために、みりんとみりん風調味料の違いをチェックしてみましょう。

熟成したおいしさの本みりん

これが我が家が愛用してるみりんですが、原材料を見るともち米、米こうじ、焼酎だけで作られています。

本来みりんとは、これらの原材料を40~60日くらいかけてじっくり熟成させて作られるもので、みりん風調味料に対して、本みりんって呼ばれたりしています。

本みりんは熟成してる間に糖化され、なんとも上品でまろやかな甘味をもつのが特徴なんです。

じっくり熟成された本みりんは、そのまま飲んでもリキュールみたいでおいしいんですよ。

ただ上記画像を見ても、アルコール度数13.5%と書いてあるとおり、本みりんはれっきとしたアルコール。

なので当然酒税がかかり、お値段が高くなってしまいます。

そして、本みりんの効果がこちら。

  • 煮崩れを防止する
  • コクと深みをだす
  • 味を染み込みやすくする
  • 肉や魚の臭みを消す
  • ツヤとテリを出す

本みりんはアルコールなので、効果は料理酒と共通した部分もありますね。

ちなみに同じ本みりんでも、焼酎ではなく醸造アルコールというものを使ったコスパのいいものもあります。

酒税がかかってるはずなのにめちゃくちゃ安いんですよね。

これももちろん本みりんですが、焼酎を使った本みりんに比べるとやはり風味は落ちるといわれています。

味を似せて作ったみりん風調味料

続いてみりん風調味料の原材料ですが、メーカーによっていろいろです。

水あめやブドウ糖のような糖類と米、米こうじに、うま味調味料や香料などを駆使して本みりんに似た味を作り出しているのが特徴。

なのでアルコールも1%未満とほとんど含まれず、酒税の対象外。

さらに本みりんのように時間をかけて熟成させるわけではないので、短時間で大量に作れることもあり、とても安いんです。

みりん風調味料の効果がこちら。

  • 風味を良くする
  • 甘味をつける
  • 味を整える

う~ん、これはほとんどがうま味調味料の効果という感じ。

甘味にも、本みりんみたいなまろやかさは感じないかな。

みりん風調味料にはアルコールがほぼ無いので、臭みを消したり煮崩れを防止したりっていう効果は期待できません。

つまりみりん風調味料はその名の通り、あくまでもみりんの風味に似せて作った調味料なので、決してみりんの代用品ではないんです。

じゃあ使いみちがないんじゃないかっておもわれるかもしれませんが、意外とそうでもなく、実は重宝する場面があるんです。

それは火を使わない料理にみりんを使いたいとき。

本みりんはアルコールが含まれているので煮切りをして飛ばす必要がありますが、みりん風調味料ならそのまま使って大丈夫。

例えば酢の物やマリネ、和え物やドレッシングなどにちょっと甘みを足したい、そんなときこそみりん風調味料の出番なんです。

我が家の間違って買ってしまったみりん風調味料も、そういう場面でチビチビと消費しています。

本みりんがないときはコレで代用

さて、結局みりんが手に入らずきらしてしまったあのとき、私が検索して見つけた代用品はなんだったのか。

それは「お酒+砂糖」でした。

その際のお酒は、できれば料理酒ではなく料理用の清酒をチョイスすることがポイント。

なければ料理酒でもいいですが、料理酒にはみりん風調味料と同様にうま味調味料などが添加されているので、レシピの他の調味料の配合に気をつけないと微妙な味になりかねません。

他の調味料の配合を工夫できるなら、「みりん風調味料+料理用の清酒」の組み合わせでも代用できる気がしてきますね。

なんなら最悪「みりん風調味料+料理酒」でも、工夫次第でなんとか乗り切れなくはなさそうな・・・

ただうま味調味料のダブルパンチになってしまうので、おいしくできるかどうかの保証はできません。

うま味調味料って、入れれば入れるだけおいしくなるわけじゃないと思うのですが、いろんな調味料に添加されすぎてる気がして、それってどうなのよって思ってる私です。

余計なものが入ってない調味料についてはこちら。

まとめ

みりん風調味料は、みりんと同じところに並んで売られているし見た目もそっくりですが、2つは全然別物。

みりん風調味料は、みりんをお安く代用するために作られたものではないのです。

みりんはアルコールを含み、まろやかな甘味とお酒に似た効果をもっています。

一方みりん風調味料は、みりんの味を再現するべく、糖類やうま味調味料を使って作られた調味料でアルコールを含みません。

なので、みりん風調味料にみりんの効果を期待して代用するのは間違い。

みりん風調味料はみりんとは別物として、火を使わない料理にみりんの風味や甘さを足したいときに使うのがおすすめの使い方。

もしあなたがみりん風調味料しか持っていないなら、さっそく本みりんを買いに行きましょう。

レシピの”みりん”を本みりんにかえたら、きっと今までよりひと味もふた味も違うおいしい料理ができること、間違いなしです。

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