脱脂加工大豆は体に悪い?醤油選びでチェックすべきポイント

コラム

料理に欠かせない調味料のひとつに、醤油があります。

その醤油を作る原材料で最近よく目にする「脱脂加工大豆」というもの。

脱脂加工大豆を使った醤油はちょっとお手頃価格なので不思議に思ってはいたんですがある日、食にこだわりのある友人に

「脱脂加工大豆は大豆のしぼりカスだからおいしくないよ。」

「絞るときに危険な薬品を使ってるから体に悪いんだよ。」

といわれたことがあり、それ以来醤油を買うときは原材料を欠かさずチェックして、脱脂加工大豆と記載のないものを買うようにしていました。

ところが先日、大豆油を絞った残りを醤油作りに二次利用すれば無駄がなく効率的という情報を耳にした私。

それって私が避けてる脱脂加工大豆のことだ。

大豆油といえばドレッシングやマヨネーズにも使われてる、とっても身近な油。

そっちは普通に食べちゃってるのに、醤油だけ危険っていうのも変だな。

ということで、脱脂加工大豆について調査してみました。

イメージだけで敬遠してるんだとしたら、ちょっともったいないかも。

脱脂加工大豆は体に悪い?

脱脂加工大豆とは、大豆から脂分を絞ったあとに残ったもので、上の画像のようにコーンフレークみたいになっています。

そもそも大豆なので、脂分をとったら残る成分としてはタンパク質がほとんどのはず。

結論からいうと、安全な大豆を使って作られた脱脂加工大豆は無害です。

ではなぜ、脂分を搾り取っただけで「体に悪い」といわれるのか。

それは、脂分を絞るときにヘキサンという溶剤が使われているからなんです。

ヘキサンっていわれても、頭に浮かぶのはキングダムの壁(へき)さんくらいなんだけど・・・

ヘキサンというのはなんとガゾリンにも含まれてるらしく、ちょっとツンとした臭いのするものなんだそうです。

大豆をつぶしてからヘキサンに浸し、脂分を溶かし出す・・・

いやいや、いきなりそんなガソリンみたいな液体に浸すって、ちょっとないわ~。

知ったときは私もドン引きしましたが、大丈夫。

ヘキサンは沸点が低くしっかり蒸発させてしまえる素晴らしい技術があるので、全く残留はしないそうです。

なので、しっかり処理した脱脂加工大豆は決して体に悪いものではないんです。

それでも気になるなら、脱脂加工大豆を選ばないのもありだね。

脱脂しない大豆を使った醤油

醤油に使われてる材料で、”脱脂加工大豆じゃない方”といえば「丸大豆」。

原材料に「丸大豆」と書かれているのが、大豆油を絞らずそのまま使って作られた醤油です。

丸大豆といっても、とりわけまんまるくなった大豆、というわけではなく普通のあの、大豆のこと。

脱脂加工大豆と分けるためにあえて丸大豆、といってるそうです。

丸大豆を使って作る醤油は、製造過程で脂分が分離するのでそれを取り除いて作られます。

でもその脂分のおかげで、丸大豆醤油はまろやかな味になるんだそうですよ。

それに「加工」っていう文字がないだけで、なんとなくイメージがアップしちゃいますね。

いくら脱脂加工大豆にヘキサンは残留しないとわれても、どうしてもその溶剤が気になる、こどもには特に心配。

そんなあなたは丸大豆が原料の醤油をおすすめします。

2種類の醤油をくらべてみよう

醤油の原材料に2種類の大豆があることがわかったところで、この2つの大豆で作られた醤油の違いを簡単に比べてみました。

種類 脱脂加工大豆 丸大豆
うま味がありスッキリ まろやか
作り方 機械化が進んで大量生産できる 昔ながらの手間ひまかける製法
価格 安い 高め

どちらも甲乙つけがたい良さがあります。

醤油のうま味については数値として出す方法があり、それではかると脱脂加工大豆の方がうま味が多いんだそうです。

これはちょっと意外でした。

メーカーによっては昔ながらの製法で脱脂加工大豆を使ったり、両方をブレンドしたりさまざまな工夫をしておいしい醤油を作ってるそうで、消費者としてはうれしい限り。

お刺身のときはこの醤油、煮物にはこっちを使うとおいしい、なんて選択肢が広がることで食事の楽しみも倍増ですね。

原材料でチェックすべきポイント

醤油を買うとき、商品名をひと目見ただけで「丸大豆」なのかそうじゃないのかが分かるものもあるし、大豆の種類で選ぶのは割と簡単。

でも本当にチェックしたいポイントは、大豆の種類ではなく添加物。

なので、原材料名は必ずチェックすることをおすすめします。

醤油の原料は基本的に、大豆、小麦と塩です。

おいしい醤油が出来上がればその原料だけでいいはずなのですが、中には味よりも効率やコストを重視しすぎて、添加物を使って味が整えられている醤油もあります。

なので添加物で味をごまかすのではなく、原材料でしっかりと醤油のうま味を感じられる、きちんと作られたお醤油をチョイスしてくださいね。

そもそも、最近の調味料って醤油のみならず、酒やみりんや出汁などにもやたらと「うま味系」の調味料が添加されてるものが多すぎる気がします。

そういう調味料ばかりを使って味付けしたら、果たして濃厚なうま味になるものなのか、いや一周回って変な味になったりしないのか、と思うのは私だけでしょうか。

まとめ

醤油を作るときに欠かせない大豆には、脱脂加工大豆と丸大豆の2種類があります。

脱脂加工大豆は製造過程でヘキサンという溶剤を使うので、身体に悪いイメージを持たれがちですが、ヘキサンは最終的にしっかり除去されて残留ナシ。

スッキリした味わいでうまみが強い脱脂加工大豆の醤油か、まろやかなおいしさのある丸大豆の醤油か。

私は最近はもっぱら生活クラブの丸大豆醤油を愛用しててしっかり比べてみたことないから、両方買って味くらべしてみようかな。

脱脂加工大豆を使った、安くて安心安全なお醤油がみつけられたらラッキーかも。

そうそう、醤油を買うときは原材料をしっかりチェックして、余計な添加物で味をごまかしていないものを選ばなくては。

もう濃厚うま味調味料の料理とはおさらばです。

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